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技能実習制度への介護職種の追加
2017年11月1日の「外国人技能実習適正化法」の施行にあわせ、外国人技能実習制度の対象職種に介護職種が追加されました。
介護職種の技能実習においては、「介護サービス」という高齢者に対しての特殊な技能、技術を要する職種の特性に基づいて「介護固有要件」を定めています。
NEEDS
介護技能実習生のニーズ
現在日本では、世界でも例を見ない超高齢社会(高齢化率28%)となり、認知症も増加傾向にあることから介護の担い手の不足が大きな社会問題となっています。また、海外でも同様に高齢化が進み介護のニーズが高まっています。そのような状況の中、超高齢社会の日本の介護の現状や課題、技術を学ぶことは、技能実習生にとっても非常に有益なことです。日本の高度化、多様化している介護技術を取り入れ、今後さらに高齢化が予測される母国での現場に役立てようというのが、技能実習制度に「介護職」が追加された目的の一つとなっています。
TRANSACTIONS
技能移転の対象となる業務
外国人技能実習制度においては、介護業務を「身体上または精神上の障害があることにより、日常生活を営むのに支障がある人に対して行う、入浴や排せつ、食事などの身体上の介助やこれに関連する業務」と定義しています。 技能移転の対象となる業務は大きく以下に分かれており、当該業務に従事させる時間も定められています。
区分 | 業務 | 内容 | 技能実習計画おける割合 |
必須業務 | 技能実習生が技能や知識を修得するために必ず行われなければならない業務をいう。 | 身じたく、衣服着脱、移動、食事、入浴、排せつ等 | 業務時間全体の1/2以上にする必要があります。 |
関連業務 | 必須業務に関連して行われ、技能等の向上に直接又は間接に寄与する業務をいう。 | 掃除、洗濯、調理業務、機能訓練の補助、レクレーション業務、記録、申し送り等 | 業務時間全体の1/2以下にする必要があります。 |
周辺業務 | 必須業務に関連して通常携わる業務のうち上記の関連業務を除いたものをいう。 | 掲示物の管理、車いすや歩行器等福祉用具の点検・管理、物品の補充・管理等 | 業務時間全体の1/3以下にする必要があります。 |
安全衛生業務 | 必須業務、関連業務、周辺業務を行う場合は必ず実施する業務をいう。 | 安全衛生教育や事故防止のための教育、疾病・腰痛予防、福祉用具の使用方法及び点検業務、緊急時対応等 | 必須業務、関連業務、周辺業務において、それぞれ従事させる時間のうち1/10以上を充てる必要があります。 |
MERITS
介護技能実習生が現場に入るメリット
01 介護サービスの充実!
東南アジアの若者は明るく朗らかでホスピタリティが高く介護の仕事に向いています。勤勉で真面目な人が多く日本人の気風に合いやすいのも特徴です。彼らと触れ合うことで利用者様への活力になるとともに、スタッフにも良い刺激となり、労働意欲の向上やスタッフがより専門性・個別性を発揮できるサービスの提供につながります。
02 業務の効率化と改善!
介護現場の業務はマニュアルを運用しても申し送り、情報の共有などが図れないのが実情です。技能実習生を受け入れることで、業務と役割がより明確になり、またコミュニケーションを密にしていくことで、今後の業務運営の安定につながります。